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CGIAR: Consultative Group on International Agricultural Research
Nourishing the Future through Scientific Excellence

 

21世紀の研究機関

国際農業研究協議グループ(CGIAR)は、各国政府、国際機関や地域の機関、民間財団などが集まって形成された戦略的な連合体で、国家の農業研究制度や機関、民間セクター、市民社会団体と協力して研究を進める15ヵ所の国際農業研究センターを支援しています。当グループは、農業科学の力を総動員して、貧困削減、人々の福祉向上、農業発展、環境保護に力を注いでいます。

 

農業. 開発の鍵

貧しい人々の75パーセントが農業に依存して生活している世界では、農業に投資しなければ貧困は減少しません。強力な農業部門もつ国の多くは、農業科学と技術に継続的な投資を行ってきた実績をもっています。その証拠は明晰です。現に、開発のための農業研究に対する投資は、成長を生み、貧困を減らしています。

 

貧しい人々と地球の両方に役立つ農業研究

開発のための農業研究は成果をあげてきた実績をもっています。1960年代と1970年代の「緑の革命」を可能にした科学は概ね、CGIAR研究センターとそのパートナーである各国の農業研究機関の業績によるものです。これらの科学者たちの研究は、単に小規模農民の収入を増加させただけでなく、何百万ヘクタールもの森林と草地を保護し、生物多様性の保存、炭素排出量の低下を可能にしました。CGIARの研究課題は、浮上しつつある開発上の問題に柔軟性と即応性をもって躍動的に対応しています。その研究は、主食となる各作物の生産性向上という当初の中心課題から様々な方面へと発展し、今日では、農業の生産性を持続的に向上せていくには生物多様性や環境に対する研究も重要な一環であるという認識に立っています。それでも、基礎研究を重視するCGIARの信念はかつてないほど強固なものとなっています。開発途上国で農業を発展させ、農村の生産性を向上させれば、富を築き、貧困や飢餓を削減し、環境の保護につながります。

 

成果をあげる農業研究

CGIARの最近の主な功績としては以下のようなものが挙げられます:

 ・高タンパク質のトウモロコシ(QPM)。人々の健康向上のために交配された栄養価の高い品種で、作付面積100万ヘクタール、20ヵ国で栽培されています。

・アフリカ陸稲の新種「NERICA」により、西アフリカ地域での稲作が大きく変わりつつあます。2003年には23,000ヘクタールで栽培され、今や アフリカ全域に広がりつつあります。特にウガンダでは6,000ヘクタールで栽培されています。この開発でギニアでは、コメの輸入がおよそ1,300万ドル削減されました。

 ・アフガニスタンでの農業復興。大掛かりな種の配給プログラムが実施され、長期にわたる 戦争や内紛、干ばつで荒廃した国土で農業を再建するための技術援助が行われています。

 ・水産養殖業と農業の技術統合。これにより、60%早く成長する新種のテラピアの養殖に成 功し、アジアにおける米作と漁獲の収量が増大しています。

 75,000人以上の開発途上国の科学者・研究者の研修。

 ・総合有害生物管理と生物学的病害虫防除の方法よって開発途上国における殺虫剤使用を低減。

 ・アフリカとアジアにおける不耕起・少耕起栽培の導入により土壌の侵食が最低限に抑えられ、農家の収入と生産性が増大。

 ・アフリカの農業生産者がキマメの国際市場から利益を得られるようになりました。

 ・アジアとアフリカの地元地域団体の協力を得たアグロフォレストリー・イニシアチブの展開。

CGIARの研究者は世界食糧賞を3年連続で受賞。

 

 

こうした成功にもかかわらず、CGIARの将来には数々の難しい課題が立ちはだかっています。世界人口は2050年までに90億人に達すると予測され、この期間中に食糧に対する需要が現在の2倍以上に増えるといわれています。灌漑地のおよそ30%はすでに劣化し、さらに今後30年間で水の利用も50%増大すると見込まれています。こうした難題に取り組むには、農業の生産性を科学の力で持続的に向上させながら、生態系を保護してゆくことが極めて重要となります。

 

生産性の持続的向上、科学で結ばれた開発パートナーの強化、環境の保護

CGIAR1971年に創設され、今日、7,600 人を超える科学者とスタッフが100ヵ国以上で活躍しています。CGIARの研究活動は、アグロフォレストリー、生物多様性、食料、飼料と樹果、環境にやさしい農業技術、漁業、林業、畜産、食糧政策、農業研究サービスなど、農業セクターのあらゆる要素に一つ一つ対応しています。15ヵ所ある研究センターのうち13ヵ所は開発途上国に置かれています。アフリカはなおもCGIARの活動の中心となっています。CGIARの研究活動によって形成された一連のパートナーシップは、ミレニアム開発目標の達成に役立つだけでなく、主な国際会議(生物多様性、気候変動、砂漠化など)も支援しています。さらに、CGIARによって得られた知識は一般に広く開放されています。

 

CGIARは次の5つの項目を重視しています

     持続可能な生産(作物、畜産、漁業、林業、自然資源)。

     国家的農業研究体系の強化(共同研究、政策支援、研修、および知識共有により実現)

     遺伝的改良(主要作物、家畜、樹木、魚類)。

     遺伝資源の収集(遺伝子資源の収集、特性解明と保存。CGIARは世界最大級の植物の遺伝資源コレクションを委託保管し、一般に無料で公開しています)。

     農業、食糧、保健、新技術の普及、天然資源の管理と保存に大きな影響を与える政策の改善。

 

21世紀の連合体

CGIARでは、研究強化、連合体拡大、管理の合理化、影響の最大化に向けた大掛かりな改革が推進されつつあり、その成果がすでに現れています。この斬新な「チャレンジ・プログラム」と呼ばれるイニシアチブは、世界30億人以上もの人々を脅かしている微量栄養素の不足と戦い、農業の効率化によって水利用を改善し水不足に取り組むなど、グローバル・レベル、地域レベルの重要な課題に対応しようというものです。こうした一連のチャレンジ・プログラムは、共同研究活動の促進、知識、技術、人材資源の導入に役立っています。

CGIARの連合体は、共通の研究課題に取り組み、財政援助や人的・技術的資源を積極的に投ずるあらゆる国家と機関に開放されています。2002年以来、5つのメンバーがこの連合体に加わり、その輪はさらに広がりを見せています。

CGIARのメンバーは2003年に総額およそ38,100万ドルもの資金を拠出しました。これは、世界の貧しい農村に利益をもたらすために科学の力を総動員するという、公共財への単一の投資としては世界最大の規模となっています。

 

研究は協力して進める事業です

CGIARの業績は、以下の63ヵ国/機関のメンバーと、CGIARの連合体を形成する数百のパーナー機関の支援なしには実現不可能です。

 

CGIARのメンバー


アフリカ開発銀行

インド

石油輸出国機構(OPEC

国際開発基金

アラブ経済社会開発基金

インドネシア

パキスタン

アジア開発銀行

米州開発銀行

ペルー

オーストラリア

国際開発研究センター

フィリピン

オーストリア

国際農業開発基金

ポルトガル

バングラデシュ

イラン・イスラム共和国

ロックフェラー財団

ベルギー

アイルランド

ルーマニア

ブラジル

イスラエル

ロシア連邦

カナダ

イタリア

南アフリカ

中国

日本

スペイン

コロンビア

ケロッグ財団

スウェーデン

EC委員会

ケニア

スイス

コートジボアール

大韓民国

持続可能な農業のためのシンジェンタ財団

デンマーク

ルクセンブルグ

シリア・アラブ共和国

エジプト・アラブ共和国

マレーシア

タイ

フィンランド

モロッコ

ウガンダ

国際連合食糧農業機関

メキシコ

イギリス

フォード財団

オランダ

国連開発計画

フランス

ニュージーランド

国連環境計画

ドイツ

ナイジェリア

アメリカ合衆国

湾岸協力会議

ノルウエー

世界銀行

CGIAR Secretariat, A Unit of the CGIAR System Office
1818 H Street, NW, Washington, DC 20433 USA

電話:+1 202 473 8651
ファックス:+1 202 473 8110

E-メール:cgiar@cgiar.org
ホームページwww.cgiar.org

 

September 2004// 20049月更新